病気・ケガ

【目の病気】猫の結膜炎ってどんな病気?症状、原因、治療法は?

猫ブログ

この記事は、このような方へ向けて書いています↓

「最近、飼い猫の目になんか違和感があるな〜」

「目が腫れているような…」

「目やにがいつもより多い気がする。」

その症状、もしかしたら結膜炎かも、、、

結膜炎とは

猫の結膜炎(Cat Conjunctivitis)は、猫の目の結膜と呼ばれる薄い粘膜層の炎症のことをいいます。結膜は目の白目とまぶたの内側を覆っており、炎症がおこると充血、腫れ、目やに、まぶしさなどの症状が現れることがあります

結膜炎の症状

では、どのような症状が見られたら結膜炎の疑いがあるのでしょうか。
症状は、主に次の6つになります

1 目の充血

目が赤くなり腫れて見えます。これは結膜の血管が炎症に反応して、拡張することにより起こる症状です

2 目ヤニが出る

結膜炎の猫は、目から粘液や膿のような目ヤニを出すことがあります。目ヤニは色や量にばらつきがあり、ウイルスや細菌感染による結膜炎では、特に濃くなることがあります

3 まぶしさや眼痛

猫は結膜炎によって目が刺激され、まぶしさや眼痛を感じることがあります。そのため前足で目をこすったり、家具や飼い主さんの身体に目をこすりつけたりします

4 瞬膜(しゅんまく)が腫れる

猫には人と同じ上下のまぶた以外に、瞬膜と呼ばれる第三のまぶたがあります。普段はまぶたの下にしまわれている薄い膜なので、見ることはありません。しかし目の角膜に炎症が広がると、目を保護しようとし瞬膜が腫れることがあります

5 目の光沢の喪失

健康な猫の目は艶やかで光沢がありますが、結膜炎の場合、光沢を失うことがあります。角膜に深い傷がつくと、失明してしまう可能性もあるので注意しましょう

6 瞳孔の変化

結膜炎によって瞳孔が拡張することがあります。これは瞳孔が通常よりも大きく見える症状です。瞳孔は暗いところでより多くの光を必要とするため大きくなります。瞳孔の変化の症状がみられた場合、目が見えにくくなっている可能性が高いです

結膜炎の原因

猫の病気の原因は多く分けられますが、結膜炎の原因は、主に次の4つになります

1 感染症

ウイルス感染では、猫ヘルペスウイルス(Feline Herpesvirus-1、FHV-1)やカリシウイルス(Feline Calicivirus、FCV)などが感染症の原因として挙げられます。これらのウイルスは上気道感染症を引き起こし、結膜炎を発症することがあります

2 アレルギー

アレルギーが原因の場合、特定のアレルゲン(花粉、ハウスダスト、食品など)に反応し、結膜炎を発症することがあります。これらはアレルギー性結膜炎と呼ばれます

3 外傷・化学物質

目に異物が入ったり目をこすったりすることで結膜に刺激を与え、結膜炎が発生することがあります。これを外傷性結膜炎と呼びます。目に有害な化学物質(洗剤、煙、燃料など)にさらされることで、結膜炎が引き起こされることもあります

4 他の疾患との関連

他の疾患(上気道感染症、角膜潰瘍、全身性疾患など)が原因となり結膜炎が発症することがあります。このようぬ猫が他の病気にかかっている場合、結膜炎はその病気の一部として現れることがあるので注意しましょう

結膜炎の治療法

1 感染症治療

ウイルス感染に対する治療において猫ヘルペスウイルス(Feline Herpesvirus-1、FHV-1)やカリシウイルス(Feline Calicivirus、FCV)などのウイルス感染の場合、抗ウイルス薬(アシクロビルなど)が使用されることがあります。これらの薬は獣医師の処方箋が必要です。
またバクテリア感染に対する治療では、クラミジアやストレプトコッカスなどの細菌感染の場合、抗生物質が処方されます。これらは獣医師が適切な抗生物質を選定します

2 抗アレルギー治療

アレルギーが原因の場合、抗ヒスタミン薬(セチリジン、ロラタジンなど)やステロイド薬(プレドニゾロンなど)が処方されることがあります。これらの薬はアレルギー症状を抑えます。

3 抗炎症薬

炎症を和らげるために、抗炎症薬を含む目薬や目軟膏が処方されることがあります。ステロイドや非ステロイド性抗炎症薬が使用されます

4 その他のケア

清潔にする

目やにを定期的に拭き取り、目のまわりを清潔に保つようにしましょう

栄養と水分

適切な栄養と充分な水分を与えることで、免疫機能を強化することが大切です。健康的な食事と水分の摂取は、治療と回復に役立つので意識してあげるようにしましょう

原因の対処

結膜炎の原因が外傷や刺激によるものである場合、原因を特定し、除去するか回避します。また目に異物が入った場合、獣医師が取り除くことが必要になるかもしれません。自己判断でやってしまうと、さらに目を傷つけてしまう可能性があるので気をつけましょう

結膜炎の予防法

予防法も治療法とおなじで、原因によって方法が異なります。まずは自宅で簡単にできるものから試してみましょう。予防法は主に、次の7つに分けられます。

1 予防接種

猫ヘルペスウイルス(FHV-1)やカリシウイルス(FCV)など感染症の原因となるウイルスに対してワクチン接種をすることが大切です。ワクチン接種をすることによって、これらの感染症による結膜炎を予防することができますが、あくまでも判断は獣医師の指示に従い治療振ることが重要です

2 衛生管理

飼育環境を清潔にすることによって結膜炎を予防することができます。部屋の清掃はもちろん、猫が普段使いする食器やトイレまわりなどを清潔に保ちましょう。これにより細菌やウイルスの繁殖を防ぐことにつながります

3 ストレス管理

猫はストレスにさらされると免疫機能が低下します。これにより感染症に対する抵抗力も減少してしまうのです。猫に安定した環境をあたえ、適切なケアを行うことでストレスを軽減することにつながります

4 アレルギー管理

飼い猫がアレルギーを持つ場合、アレルゲンを特定し除去する、もしくは最小限に抑えることが大切です。アレルギーが原因によって引き起こされる結膜炎は、原因の特定をすることが困難なので、お近くの動物病院でアレルギー検査をすることをお勧めします。

5 外傷予防

結膜炎には外傷性のものもあります。外傷性結膜炎を防ぐために猫のまわりから危険な物をなくし、過ごしやすい環境を作ってあげましょう。窓やバルコニーからの転落、尖ったもの、有害な化学物資への接触に注意しましょう。

6 健康チェック

獣医師による定期的な健康診断を受けましょう。少なくとも1年に1回、猫の健康状態を確認することがお勧めです。病気やケガは早期発見し、治療することが大切だからです。またアレルギー管理でも説明しましたが、結膜炎に限らず、ほかの病気の予防にもつながるので、早いうちにアレルギー検査をしておきましょう。

7 手洗い

人間の手には常在菌と呼ばれる細菌が付着しており、常に清潔な環境を保ちアルコール消毒を行っている医療従事者でも39,000~4,600,000個もの細菌が付着しているといわれています。もちろん全てが有害な菌ではありませんが、猫に触れるまえに手を洗うことで感染症の拡散を防ぐことができます。とくに感染症の症状がでている猫を触れる前には注意が必要です。

結膜炎は感染症やアレルギーによるものがあるため、予防策は猫の個体差や生活環境によって変わってきます。獣医師と相談して、猫の健康を維持するために必要な予防策を立てることが何よりも大切です!

結膜炎って人にうつるの?

通常、猫から人へ感染することはありませんが、猫同士の場合、感染することがあります。ウイルスや細菌感染は猫の分泌液(目やになど)が感染経路となるため、目のまわりや手などを清潔に保つことが大切です

結膜炎って自然に治るの?

猫の結膜炎の自然治癒については、症状の原因や重症度により異なります。軽度の結膜炎は自然に回復することがありますが、重度の場合や感染性の原因によるものは通常治療が必要です。決して自己判断はせず、少しでも異常を感じたらかかりつけの獣医に相談しましょう

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プロフィール
ようへい
ようへい
猫ブロガー
こんにちは!猫ブログのようへいです。

小さい頃から猫と暮らしてきた超猫好き。22歳でブログを開設しました。ねこ検定上級取得。
僕が猫と暮らしてきて学んだこと、資格の知識を活かして記事を書いています。

モットーは「すべての猫と家族が幸せに暮らせること」です。
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