アビシニアンってどんな猫?性格や特徴、病気について解説します
「アビシニアン」の歴史
古代エジプト時代、猫は女神バステトの化身として崇められていました。中でもアビシニアンによく似た猫が当時の壁画や美術品に描かれていて、アビシニアンの祖先は聖なる猫とされていたという説もあります。
最近の研究でアビシニアンの始まりはインド洋沿岸や東南アジアが有力とされていますが、名前は1874年にイギリスからきた種として報告されたことが由来となっています。
「あれ?始まりはインドや東南アジアなのに、どうしてイギリスからきたことになっているの?」
それは元々イギリスにいたラビット・キャット(野ウサギのような毛色の猫)とブラウンやシルバーの毛色を持つ猫を掛け合わせることで、1800年代後半にアビシニアンの基礎となる猫が誕生したから。そして1900年代初期にはアメリカに輸入され改良することで、よりカラフルな猫になったという歴史があります。
「アビシニアン」の特徴
アビシニアンの特徴は野生味のある端正な顔立ちと子猫のころから大きい耳。目はアーモンド型で大きく輝いていて、目の淵には濃い色ラインとそれを囲む明るい色のライン(クレオパトラライン)がある。
筋肉質で締まった体をしていて、立ち姿がつま先立ちをしているように見える。尻尾は先端に向かって細くなり、被毛はやわらかくシルクのような手触り。毛の一本一本が4~6色の濃淡のある帯状になっていて動くと色が変化して見える。これはアグーティタビー(アビシニアンタビー)という絹織物のような色彩と光沢のことで美しく輝いている。
「アビシニアン」の性格
野生味を感じさせるような顔立ちと体型で遊ぶことが大好き。家族想いで甘えん坊、人懐っこい性格のツンデレ猫です。また「人の言葉がわかる」と言われるほど賢い一面もあり、飼い主に従順な性格としても知られています。
しかし好奇心旺盛なため、窓やドアの隙間から脱走することがままあるようです。他の猫種と比べても細身のためより注意しましょう。
戸締りは忘れずにね!
「アビシニアン」の大きさ・体重
大きさ
アビシニアンは長いボディと四肢をもつフォーリンタイプ(ロシアンブルーやソマリなど)。
- 体長:40〜60cm
- 体重:3~5kg
筋肉質のボディに輝く被毛をしているのでエレガントな印象があります。
体重
- オス:3~5.5kg
- メス:3~5kg
2〜3kgと大幅に超えるようなら肥満の恐れがあるよ!
「アビシニアン」の被毛
被毛の色は全部で4色
- ルディ(黒)
- レッド
- ブルー
- フォーン(明るい茶)
アビシニアンは短毛種のみですが「ロングヘア・アビシニアン」と呼ばれる猫種としてソマリがいます
「アビシニアン」の寿命
アビシニアンの寿命は10~14歳とされています。
猫全体の平均寿命が16歳ほどなのでやや短命です。しかし純血種は雑種に比べ寿命が短い(遺伝的な問題で病気になりやすい)ので、純血種の中では平均寿命と変わりはありません。
「アビシニアン」を飼うときのポイント2つ
1 適度なスキンシップをとる
アビシニアンは人懐っこく甘えん坊な性格なので遊ぶことが大好きです。おもちゃを使ったり、ブラッシングをすることで適度なスキンシップを大切にしましょう。
猫ブログおすすめのおもちゃについてはこちらの記事に書いています▼
2 食事に気遣う
アビシニアンは純血種で雑種に比べ短命なので食事に気遣うことはとても大切です。キャットフードは年齢に合った総合栄養食のものにして、水はたっぷり飲ませましょう。
またフードの準備は毎食手間がかかるため自動給餌器の導入がおすすめです。毎回フードの準備をする手間もなくなりますし、ストレスフリーな生活になります。また猫の食事は1日4~6回に分けたほうがいいとされているので、時間を設定すれば細かく分割できます。
「アビシニアン」を飼うときの注意点2つ
1 一人暮らしの人にはおすすめしない
アビシニアンは遊ぶことが大好きなので仕事で家を空ける人や一人暮らしの人には不向きです。「どうしても飼いたい!」という人はキャットタワーを導入して少しでも運動ができる環境を作ってあげることが大切です。
2 部屋を整理整頓する
アビシニアンは遊ぶことが大好きなので家具の配置には気をつけましょう。できる限りスッキリとした部屋が理想です。インテリア(割れモノなど)は猫が壊す代表格なもなので、なるべく部屋には置かないようにしましょう。
また植物は猫にとって毒性のものが多く、最悪死に至る場合もあるので置かないことをおすすめします。どうしても置きたい方は造花などをつかって工夫してみるといいかもしれませんね。
猫に危険な植物についてはこちらの記事で詳しく解説しています
「アビシニアン」のかかりやすい病気は5つ
アビシニアンのかかりやすい病気は全部で5つ
- 拡張型心筋症
- 重力無力症
- 過敏性皮膚炎(アトピー性皮膚炎)
- ピルビン酸キナーゼ欠乏症
- アミロイドーシス
アビシニアンは純血種なので遺伝的疾患にかかる可能性もあります。それでは順番に見ていきましょう
1 拡張型心筋症
拡張型心筋症は心室の空洞が広がることによって収縮機能が低下する病気です。
主な原因はタウリンの欠乏によるものですが、タウリンが欠乏しなくても発症する可場合もあり、症状としては呼吸困難や運動のをしなくなる、疲れやすいなどがあります。
2 アミロイドーシス
アミロイドーシスはアミロイド(水に溶けないタンパク質)が細胞の隙間に付着することで起こる病気です。主な症状は食欲の低下や体重減少、元気がなくなるなどがあります。
腎臓にアミロイドが付着することを腎アミロイドーシスといい部位によっては多少、病名が変わります。
3 ピルビン酸キナーゼ欠乏症
ピルビン酸キナーゼ欠乏症とは赤血球がエネルギーをつくるときにピルビン酸キナーゼという酵素が不足する病気です。
食欲低下により体重減少や疲れやすくなる、下痢をするなどの症状があります。
4 重症筋無力症
重症筋無力症とは免疫異常により神経から筋肉への指令がうまく伝達できず、筋肉を動かしにくくなる病気です。
食べるのに時間がかかる(うまく飲み込めない)、疲れやすくなる、ぐったりするなどの症状があり、重症化すると呼吸困難になる可能性もあります。
5 過敏性皮膚炎(アトピー性皮膚炎)
ハウスダストや花粉、ダニ・カビなどが体内に入ったり、皮膚に触れることでアレルギー反応が出る病気です。
主な症状はかゆみ(顔、耳の後ろ、首など)が出ます。また食事によるアレルギー症状では嘔吐や下痢といった消化器異常の症状が出ることがあります。
「アビシニアン」まとめ
この記事ではアビシニアンについてまとめました。
他にも知りたいことがありましたらぜひお問い合わせください!
今日の記事はここまで、ありがとうございました!