エジプシャンマウってどんな猫?性格や特徴、かかりやすい病気について解説!
「エジプシャンマウ」の歴史
エジプシャンマウはエジプト発祥の猫で「マウ」は「猫」という意味です。始まりは紀元前数千年とされていて、古代エジプトのピラミッドの壁画にはエジプシャンマウと思われる斑点模様の猫が描かれており、骨格の似たミイラも見つかっています。
1953年にはローマに亡命したロシアのナタリー王女がエジプトからメスのエジプシャンマウを迎え入れ、その猫とイタリアのオス猫が交配し生まれた子猫が1955年にローマのキャットショーにデビューしました。翌年の1956年にはナタリー王女が3匹の猫を連れてアメリカに移住したことで世界中に広まることになります。
1977年にCFAで公認されました。
ちなみに身体能力も非常に高く、走る速さは時速48km。イエネコ界では最速の俊足を誇ります。
「エジプシャンマウ」の特徴
エジプシャンマウの耳は付け根が広く大きいカップ状になっています。目は丸くて大きく、わずかに傾いているのが特徴的です。頭は自然の丸みのある形で、横から見て額から鼻のラインはなだらかになっています。
ボディはセミフォーリンタイプなので、中型でやや筋肉質。スポット模様と首のネックレス状の模様が特徴的です。足はボディとバランスの取れた長さで、足先は丸いたまご型。尻尾は中くらいで先端に向かって細くなっています。被毛はシルクのようななめらかな手触りなので触ると気持ちいいです。
「エジプシャンマウ」の性格
エジプシャンマウは非常に賢い性格をしています。知的で好奇心旺盛な一面があり、新しい物事への強い興味を持ちます。遊びの中でも特に知的なおもちゃやパズルを好む傾向にあります。また運動能力も優れていてジャンプも得意なので、キャットタワーなど設置して運動できる環境を整えてあげましょう。レーザーポインターなどの追いかけっこするアクティブな遊びも得意ですよ。
また観察力も鋭く、常に飼い主さんや週の状況を見ています。自立心があるので飼い主さんと適度な距離感を保ちながら一緒に過ごす時間に幸せを感じます。
「エジプシャンマウ」の大きさ・体重
大きさ(体長)
大きさは約30〜35cmほどです(頭から尻尾の付け根まで)。
猫の大きさは猫種によっても大きな違いがあるわけではありませんが、体型によって多少の違いはあります。
体重
- オス 4.5〜6.5kg
- メス 3〜5.5kg
肥満はさまざまな病気を引き起こすことにつながります。キャットフードはフードごとに決められた量をきちんと与えるようにしましょう。
おやつのあげすぎにも注意してね!
「エジプシャンマウ」の被毛
エジプシャンマウの被毛は短毛種のみ。美しいスポット模様は血統猫の中でも唯一、人為的な手が加えられていない自然な繁殖によるものです。
毛色
毛色は以下の3色になります。
- 黒(スモーク)
- 茶色(ブロンズ)
- シルバー
模様
- スポッテッドタビーの1パターンのみ
目の色
目の色は毛色に準じます。
- グリーンのみ
「エジプシャンマウ」をお迎えできる場所
エジプシャンマウは珍しい猫種ですがお迎えできる場所はたくさんあります。
- ペットショップ
- ブリーダー
- キャッテリー
- 里親
値段や相場はまちまちですが、飼いやすさや初めての人にもおすすめできる場所は里親です。
里親についてのメリット・デメリットについてはこちらの記事で詳しく書いていますので、ぜひご覧ください▼
「エジプシャンマウ」の寿命
エジプシャンマウの寿命は12〜15年とされています。寿命は適切な飼育環境や健康管理によって前後するので、猫ちゃんに合った過ごしやすい環境を整えてあげることが大切です。
また近年の猫の長寿化についてはキャットフードが最も大きく関係しているとされています。これは人間も食事で身体が作られているのと同じように、フードは猫がこれからも健康に暮らしていく上でとても大切なものになります。
栄養バランスがきちんと摂れた総合栄養食のフードにするだけでなく、原材料や添加物もきちんと見るようにしましょう▼
「エジプシャンマウ」を飼うときのポイント
エジプシャンマウは遊ぶことが大好きなのでキャットタワーやレーザーポインターなどを使って運動できる環境を整えることが大切です。また飼い主さんが一緒に遊んであげることで仲が深まりやすいのでおすすめです。
「エジプシャンマウ」を飼うときの注意点
エジプシャンマウは好奇心旺盛な猫なので、部屋にあるものに対して興味を持ちやすいです。なので猫にとって危険な食べものや植物は置かないようにしましょう。ものによっては死に至る可能性があるものもあります、気をつけましょう。
誤食にも気をつけようね!
「エジプシャンマウ」のかかりやすい4つの病気
1 ピルキン酸キナーゼ欠損症
赤血球がエネルギーを生成するときにピルピン酸キナーゼという酵素がなくなり、赤血球が破壊されて貧血が起こる病気のことです。遺伝性の疾患とされていますが、ストレスが原因で起こることもあります。
症状は貧血の他に、耳・歯茎・舌が青白くなる、疲れやすい、食欲低下、過呼吸があります。これらの症状が見られたら病院へ行きましょう。
2 尿石症
尿石症は尿管・膀胱・尿道に結晶や結石ができる病気のことです。猫はそもそもあまり水を飲まない生き物なので濃い尿を排泄しやすく、結石ができやすいです。また結石が詰まった状態が長く続くと体の中に毒素がたまり、尿毒症の危険性もあります。
症状は血尿、頻尿、トイレがうまくできない、トイレから長時間出てこないなどがあります。これら症状が見られたら病院へ連れていきましょう。
3 腎不全(慢性腎臓病)
腎臓の働きは体の中で不要になった老廃物や毒素を尿中に排泄する、血圧の調整、ホルモンを分泌し血液を作るなどがありますが、これらの働きがなんらかの原因で機能しなくなる病気のことです。
よく見られる症状は多飲多尿が最も多く、食欲不振や嘔吐、けいれん、発作などの症状も見られることがあります。
15歳以上の高齢猫の80%が慢性腎臓病にかかっているよ
4 肥大型心筋症
肥大型心筋症は猫における最も一般的な心疾患のひとつです。肥大型心筋症は腎臓の筋肉の壁が厚くなることで心室内のスペースが狭くなり、血液を十分に送ることができなくなる病気です。
また呼吸困難や疲れやすい、食欲不振、後足麻痺、突然死などの症状が見られるようになります。
詳しい原因はハッキリとわかっていませんが、遺伝的要因や栄養欠乏、慢性的な高血圧も影響を及ぼす可能性があります。
「エジプシャンマウ」と「キジトラ・ベンガル」との違い
エジプシャンマウと似ている猫としてよく上がるのが「キジトラ」と「ベンガル」です。簡単になりますが違いを説明するので見ていきましょう
「キジトラ」との違い
キジトラは日本において最も多く見られる雑種猫のことで、野生で身を隠すには最適な柄をしています。エジプシャンマウに比べて警戒心が強く、ちょっとした物音にも敏感に反応する臆病な一面を併せもっています。野生で育つ子が多いので、自然と「キジトラ=懐かない」というイメージが残りますが、実際に生活すると甘えん坊で育てやすい一面があります。
「ベンガル」との違い
ベンガルは模様の通り「ザ・野生」を象徴する猫。運動量が多く遊ぶことが大好きなので、運動しやすい環境を整えてあげることが大切な猫種です。模様はタビーのみで他の猫種と比べてもタビー柄がやや強く残っている印象。野生のヒョウがそのまま小さくなったイメージの猫です。
まとめ
エジプシャンマウは珍しい猫種なので、飼っている人もあまり見かけない猫種です。
好奇心旺盛で賢い一面もあるので、この記事を読んで気になった方はぜひエジプシャンマウを迎えることを考えてみてください。
この記事はここまでです、ありがとうございました!